【カラメル化(Caramelization)】

読み:からめるか / 英:Caramelization
コーヒー豆の焙煎過程において、糖類が高温(約170℃以上)で加熱されることによって分解・重合し、香ばしい香りと茶褐色の色素を生成する化学反応。メイラード反応とは異なり、糖類単独で起こる反応であり、アミノ酸を必要としない


▷ 発生温度帯

170〜200℃付近(豆温度)で進行し、特にファーストクラック後の焙煎後半で顕著になる。焙煎が深くなるほど、この反応の影響が強まる。


▷ 味・香りへの影響

  • 甘み、ビター感、コクを付与
  • 焦がし砂糖、トースト、カラメル、黒糖のような風味が生まれる
  • 焙煎が深すぎると、焦げ・苦味が強く出ることもある

▷ メイラード反応との違い

要素メイラード反応カラメル化
発生物質アミノ酸+還元糖糖類単独
温度帯約150〜180℃約170〜200℃以上
主な香りナッツ・パン・チョコカラメル・焦がし砂糖
主な役割複雑な香気・旨味甘み・コク・ビター感

▷ コーヒー焙煎における意義

カラメル化は、中深煎り〜深煎りで特に重要な役割を果たし、味の厚みや余韻の長さを支える要素となる。過度な進行は炭化(焦げ)や苦味の原因となるため、狙うフレーバープロファイルに応じた焙煎設計が求められる。


▷ 関連語

→「焙煎」|「メイラード反応」|「ファーストクラック」|「深煎り」

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