【ナチュラル(Natural)】

読み:なちゅらる / 英:Natural(別名:ドライプロセス/Dry Process)
コーヒーの精製方法の一種で、収穫されたコーヒーチェリーを果肉ごと天日干しし、乾燥後に脱殻する方式。最も古く、エチオピアやイエメンなどで伝統的に行われてきた方法。


▷ 精製手順(概要)

  1. 完熟したコーヒーチェリーを収穫
  2. 洗浄・選別(浮かんだ未熟果などを除去)
  3. 果肉付きのままアフリカンベッドや地面で天日乾燥(通常2〜4週間)
  4. 乾燥した後に脱殻機で外皮・果肉・パーチメントを除去
  5. 等級選別・袋詰め

▷ 特徴(フレーバー/品質面)

  • 果実感あふれる風味(ベリー、トロピカルフルーツなど)
  • 甘み・ボディが強く、独特の発酵感が出やすい
  • クリーンカップがやや劣る傾向もある(特に管理の甘いロット)
  • 生産者の乾燥・撹拌管理の巧拙が品質に大きく影響

▷ 味の傾向(代表例)

地域特徴的フレーバー備考
エチオピアブルーベリー、ジャスミンナチュラル精製の代表格
ブラジルチョコ、ナッツ、熟れた果実伝統的な天日乾燥が主流

▷ ウォッシュトとの比較表

項目ナチュラルウォッシュト
果肉除去乾燥後収穫直後
味わいフルーティ・濃厚クリーン・繊細
生産管理難度高い設備必要
欠点豆リスクやや高い管理しやすい

▷ メリット

  • 水資源の使用が少なく環境負荷が低い
  • シンプルな設備で実施可能
  • 味の個性が際立ち、スペシャルティ向き

▷ デメリット

  • 天候や発酵管理に左右されやすい
  • 欠点豆や発酵臭のリスクが高まる
  • 風味のばらつきが大きく、安定供給が難しい

▷ 関連語

→「ウォッシュト」|「ハニー」|「精製」|「アフリカンベッド」


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